株式会社STSデジタル

#4 令和6年奥能登地震後の金沢出張で感じたこと

社長の目タイトル画像

先週、我々の営業開始と年始の挨拶を兼ねて株式会社システムサポートのある石川県・金沢市へ訪れる機会があった。

石川県と言えば、今年の元日、令和6年奥能登地震に見舞われたばかりだ。

STSデジタルの社員は石川県や北陸地方に親類がいる者もいなかったため、
幸い地震の被害の直接的な影響は受けていない。

株式会社システムサポートも軽傷を負った社員が1人いるのみで、目立った被害には遭っていないと伺い、安心した。

だが震災が起きたという現実は、震源からやや距離がある金沢市にもはっきりと感じられた。

金沢市の震災被害

私が挨拶回りで足を運んで実際に目の当たりにできた範囲の金沢市中心部には、
目立った被害は見当たらず、仕事や生活なども比較的平時に近いかたちで営まれている印象を受けた。

もちろんこれは倒壊した建物の跡やひび割れたアスファルト、仮設住宅など
目に見て分かりやすい被害がないということだ。

私がもう金沢を発ったあとのことだが、16日の18時42分には能登地方を震源としたマグニチュード4.8の地震が観測され、相変わらず予断を許さず緊張を強いられる状況が続いていることは忘れてはいけない。

さらに、震災によって変わってしまった金沢市の姿も感じられた。

金沢と言えば、兼六園や金沢21世紀美術館、近江町市場などたくさんの観光資源に溢れた土地だ。
以前訪れたときも、観光地はどこも混んでいて活気に溢れていたことを覚えている。

しかし今の金沢にそのような混雑は見る影もなく、外国人観光客の姿をちらほらと見かける程度で、
かつて観光客の賑わいは感じられなかった。

仮に直接的な被害がなくとも、飲食店など観光客を相手に商売していた人たちの生活は一変していることは想像に容易い。

テレビ等のマスメディアは経済的打撃という2次災害を考慮しているのか疑問であると同時に
発信するということの難しさを改めて考える機会になった。

パラダイムシフトは日常に潜んでいる

発信の難しさで言えば、今回の被災に際してNHKアナウンサーの避難を訴える報道が評価された。

あれは東日本大震災という価値観を一変させる劇的なパラダイムシフトを経験し、
いつ起きるか分からない災害に備え続けていた人たちがいたことの証明だった。

この件に限らず、日本はこれまで、東日本大震災、バブル崩壊、第二次世界大戦での敗戦、明治維新など、
幾度となく大きな変化に晒されてきた。

それらは既存の社会システムや価値観では対応できないことを私たちに突きつけ、常にパラダイムシフトを迫ってくる。
だが私たちにパラダイムシフトを求めるのは、こうした誰の目にも明らかな変化だけではない。

これまでの自分が通用しない局面は日常の至るところに存在している。
私にとっては、発信することの難しさを考える機会となった今回の金沢出張もまたパラダイムシフトと言えるだろう。

2つの成長

挨拶に伺った株式会社システムサポートの社長からのお話に、企業の成長には二種類あるというお話があった。

まずは〈膨張的拡大〉。
これは人を増やし、現在の事業規模を拡大していく成長。
未来に向けて投資の側面もあるため当然避けては通れない道だが、ある一定レベルの成長しか望めない。

もう1つが〈爆発的なイノベーション〉。
これは突発的に生まれる革新的な成長で、自分たちのこれまでを越えるような壁に直面することで生まれる。

この〈爆発的なイノベーション〉はパラダイムシフト論に通ずる部分がある。
何故なら成長は常に右肩上がりなわけではない。必ず壁や停滞があり、
そのたびに組織は大きな転換を迫られることになる。

だからこそ組織がより飛躍的な成長を続けていくためには、〈爆発的なイノベーション〉が必要不可欠だ。
これには自発的に考え行動できる人間を何人作ることができるかが鍵となる。
自発的に行動できる人間が多ければ多いほど、その分だけチャレンジできる回数が増える。
つまり多面的(様々な思考で)に打席に立つ回数を増やすことが、
〈爆発的なイノベーション〉を起こすための唯一の方法なのだ。

もちろん高い壁を越えるには失敗をすることもある。
だが我々はこの〈爆発的なイノベーション〉へと向かう姿勢を歓迎し、失敗を恐れない。

だからまずは未来に向けた投資で〈膨張的拡大〉を繰り返し、
〈爆発的なイノベーション〉を起こせるだけの土壌をしっかりと固めていく必要がある。

やがて必ず近づいてくる〈爆発的なイノベーション〉のその瞬間を自ら掴み取りにいくために、
我々は同じ方向を見据える仲間をいつも求めている。

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