ホームページ制作を外部に依頼する際、制作会社へ問い合わせる前にやるべきこと、そして契約までに判断すべきことは多岐にわたります。
行き当たりばったりで進めてしまうと、認識のズレや大幅な予算超過を招きかねません。ここでは、初めての依頼でも迷わずに進めるための「正しい依頼の流れ」をステップごとに解説します。
各フェーズで必要となる詳細なアクションについては、それぞれの解説記事も併せて参考にしてください。
ホームページ制作依頼の全体フロー
契約までの流れを大きく分けると、以下の4つのステップになります。
| フェーズ | 主なアクション | 目的 |
| ステップ1:事前準備 | ビジネス背景・要件の言語化 | 依頼の判断軸を固めるため |
| ステップ2:RFP提示・NDA締結 | 秘密保持契約と提案依頼書の送付 | 安全かつ正確に情報を伝えるため |
| ステップ3:提案・選定 | 提案書の比較評価・ヒアリング | 最適なパートナーを見極めるため |
| ステップ4:本契約・開始 | 業務委託契約の締結・キックオフ | 責任範囲を確定し制作を開始するため |
ステップ1:社内情報の整理と言語化
制作会社に声をかける前に、まずは自社の情報を資産として整理する必要があります。ここを曖昧にすると、正確な提案を受けることができません。
- 解決したいビジネス課題とKPIの設定
- ターゲットユーザー(ペルソナ)の定義
- サイトの規模感(想定ページ数)と更新体制の検討
- セキュリティやインフラなどのテクニカルな前提条件
この段階で正しく説明できない情報は、混乱を招くだけなので一旦検討から外します。論理的にポジショニングされた情報だけを揃えることが重要です。
詳細解説:ホームページ制作の相談・依頼前に必要な準備|失敗を防ぐ要件定義と情報整理術
ステップ2:NDAの締結とRFP(提案依頼書)の提示
具体的な相談に入る前に、まず機密保持契約(NDA)を締結します。その上で、ステップ1で整理した情報をRFPとして制作会社へ提示します。
- NDA(秘密保持契約)の締結具体的な戦略や内部情報を開示して提案を受けるため、初期相談の段階で必ず締結します。
- RFP(提案依頼書)の送付機能要件(できること)と非機能要件(品質)を網羅したドキュメントを提示し、見積りと提案の精度を高めます。
なぜその機能やページが必要なのかという根拠をセットで伝えることが、精度の高い提案を引き出すコツです。
詳細解説:ホームページ制作RFP(提案依頼書)の書き方|精度の高い提案を引き出す構成術
ステップ3:提案の比較評価とパートナー選定
複数の制作会社から集まった提案書を、RFPの要件に基づいて評価します。
- 戦略の理解度と提案の論理性のチェック
- サイトアーキテクチャやシステム選定の妥当性
- 役割分担と責任範囲の明確さ
デザインの好みや金額だけで選ぶのではなく、提示した課題に対して最も論理的かつ具体的な回答をした一社を選定します。説明のつかない要素が多い提案は、後々のトラブルに繋がるため慎重に判断しましょう。
詳細解説:ホームページ制作提案書の比較・評価ガイド|RFPに基づいた最適なパートナー選定法
ステップ4:本契約の締結とプロジェクトの開始
選定した制作会社と、法的な契約および実務上の合意を行います。
- 業務委託契約の締結著作権の帰属、支払い条件、損害賠償、秘密保持の再確認などを含む契約を交わします。
- 検収基準の最終合意何をもって納品完了とするかの判定基準を明確にします。
- キックオフミーティング関係者の顔合わせを行い、役割分担(どちらが何のデータを用意し、誰が承認するか)を最終確認して制作をスタートさせます。
まとめ:一貫した言語化が成功を左右する
ホームページ制作の依頼フローを通じて最も重要なのは、すべてのステップにおいて説明できない曖昧な情報を排除し続けることです。
準備段階で言語化された情報は、RFPになり、提案の評価基準になり、最終的なサイトの設計図になります。この一貫した論理的なプロセスこそが、制作コストを最適化し、ビジネス成果に繋がるホームページを作るための最短ルートです。

