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ユーザーを迷わせないナビゲーション設計|サイト回遊率を高める情報の導線作り

ユーザーを迷わせないナビゲーション設計 サイト回遊率を高める情報の導線作り

ナビゲーションはサイトという空間の「標識」である

ナビゲーションは、サイトという広大な情報空間の中でユーザーを目的地へ導くための標識です。どれだけ優れたコンテンツを用意しても、そこにたどり着くための道筋が不明瞭であれば、ユーザーはストレスを感じて離脱してしまいます。

直感的に理解でき、次のアクションを迷わせない設計は、サイトの回遊率と成果(コンバージョン)を最大化させるための鍵となります。


ナビゲーションの体系的な分類

ユーザーの「探し方」や「目的」に合わせて、適切なナビゲーションを組み合わせて設計します。

1. 構造ナビゲーション(サイトの骨組みを示す)

  • グローバルナビゲーション:全ページ共通。サイトの主要なカテゴリを示します。
  • ローカルナビゲーション:特定のカテゴリ内。詳細な階層を示し、深掘りを助けます。
  • パンくずリスト:現在のページ位置を階層で示し、戻り道を確保します。

2. ダイレクトナビゲーション(ショートカット)

目的が明確なユーザーを、階層を飛ばして目的地へ導くための導線です。

  • ヘッダー/フッターユーティリティ:ログイン、資料請求、FAQ、多言語切り替えなど、頻繁に使用される機能への直行便です。
  • クイックリンク:ユーザーが特によく探すページを、あえて目立つ位置に配置します。

3. 検索ナビゲーション(能動的な探索)

膨大な情報の中から、ユーザーが自らキーワードや条件で絞り込むための仕組みです。

  • 検索バー:キーワードによる直接検索。
  • フィルタリング/カテゴリ検索:事例や製品を、業界別・用途別などの条件で絞り込みます。

4. 関連ナビゲーション(文脈に沿った提案)

今見ている情報の「次に知りたいこと」を予測して提示します。

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  • ステップナビ:導入から検討、購入へと、プロセスを順に進めるための導線です。

よくある失敗例:ユーザーを迷わせる「ノイズ」の正体

ナビゲーション設計で陥りがちな失敗を整理しました。これらを回避するだけで、サイトの使い勝手は劇的に向上します。

失敗パターン発生する問題解決の視点
かっこよさ優先の英語表記「WORKS」「STORY」など、内容が瞬時に推測できずクリックされない。意味が一意に決まる日本語を優先し、必要に応じて英語を併記する。
情報の詰め込みすぎ選択肢が多すぎて、結局どれを選べばいいか分からなくなる(決定回避)。項目を5〜7個に絞り込み、情報の優先順位(重要度)を言語化する。
モバイルでの「隠しすぎ」すべてをハンバーガーメニューに隠し、存在自体を忘れられる。主要なメニューはアイコンなどで常に露出させ、操作の手間を減らす。
現在地の欠如自分がサイトのどこにいるのか分からなくなり、不安を感じさせる。アクティブな項目に色を付け、パンくずリストで構造を可視化する。

「言葉選び(ラベリング)」の鉄則:共通認識を作る

ナビゲーションのラベルにおいて、最も重要なのは**「その言葉を見て、遷移先の内容を100%予測できるか」**という点です。

プロの視点:曖昧な「その他」を排除する

正しくポジショニングできない情報を「その他」や「コンテンツ」として一括りにするのは避けるべきです。すべてのラベルに、その場所に存在する論理的な理由を持たせます。共通認識を作れない言葉は、ナビゲーションとしての機能を果たしません。


ナビゲーション設計における役割分担の分離例

使い勝手(UX)を追求する制作側と、事業の重要度を把握しているクライアント側の連携が不可欠です。

項目クライアントが担うこと(事実)制作会社が担うこと(設計)
導線の優先順位事業戦略に基づき、どのメニューを最優先(目立つ位置)にするかを決定。ターゲットの行動予測に基づき、最適な配置とメニューの種類(検索・関連等)を提案。
ラベリングの正確性自社の業界用語や顧客に馴染みのある表現、ファクトに基づいた項目名の確認。検索意図やWeb標準に照らし、最も誤解が少なくクリックされやすい表現を定義。

まとめ:正しい導線設計がサイトを「資産」に変える

ナビゲーションが論理的に整理されているサイトは、ユーザーを迷わせず、満足度を高め、結果としてビジネスの成果に貢献します。

すべての標識が、ユーザーを成功(ゴール)へと導くために配置されているか。その一点を追求することが、信頼されるサイト構築への最短ルートです。