「ランディングページ（LP）の改善をしたいが、どこから手を付けるべきか？」 その答えは明確です。まずは「ファーストビュー（FV）」を改善してください。
一般的にFVは「直帰（離脱）を防ぐための場所」と言われますが、実はそれだけではありません。 当社の調査・分析データによると、「コンバージョンに至ったユーザーの多くは、FV（またはその直下）を見た段階ですでに意思決定をしている」という傾向が見えてきました。
つまり、FVは単なる「入り口」ではなく、そこで成約が決まる「クロージングの場」でもあるのです。
本記事では、直帰率を下げるだけでなく、その場でCVを獲得するための「攻めのFV改善」について、デザイン構成や画像選びの鉄則を解説します。
なぜ、FV（ファーストビュー）改善が最優先なのか？
ユーザーは、ページを開いて「3秒」で自分に関係があるかを判断します。しかし、それ以上に重要なのが「即決ユーザー」の存在です。
CVするユーザーの多くは「FV」で決断している
ヒートマップ分析などを通じて分かってきたのは、熟読してCVするユーザーだけでなく、FVを見た瞬間に「これだ」と直感してCVに至るユーザーが一定数（商材によっては過半数）存在するということです。 彼らにとって、長いボディコピーは不要です。FVに必要な情報がなければ、その時点で機会損失となります。
比較検討ユーザーは「実績」と「価格」を探している
特に競合他社と比較しているユーザーは、いちいち長い文章を読みたくありません。彼らがFVで探しているのは以下の要素です。
- 実績（権威性）： 「No.1」「導入社数」などのバッジ。これがあるだけで信頼に足ると判断します。
- 価格（オファー）： 「月額いくらか？」「初回無料か？」。 多くのLPではこれらをページ下部に隠しがちですが、比較検討層を狙うなら、FV内（またはヘッダー周り）で端的に見せてしまうのが正解です。
成果を出すFV構成「3種の神器」＋α
即決ユーザーを逃さないために、FVには以下の要素を戦略的に配置します。
1. キャッチコピー（ベネフィットの提示）
「ようこそ」などの挨拶は不要です。ユーザーが得られる「未来（ベネフィット）」を最大フォントで左側に配置します。
2. メインビジュアル（情報の視覚化）
文字よりも早く脳に届く「情報の塊」です。右側に配置するのが視線誘導のセオリーです。
3. CTAボタン（FV完結への導線）
「スクロールしないと申し込みボタンが出てこない」のは致命的です。即決ユーザーのために、必ずFV内にCTAボタンを設置しましょう。
※クリック率を最大化するボタンのデザインや文言については、以下の記事で詳しく解説しています。合わせてご覧ください。
【BtoB特化】FV内に「入力フォーム」を置くインパクト
もし御社の商材がBtoB（法人向け）の資料請求や、セミナー申し込みであれば、FVの作り方は以下のような形も存在します。
「ボタン」ではなく「フォーム」を置く
BtoBにおいて最も効果的な施策の一つが、「FVの中にフォームを直接埋め込む（露出させる）」ことです。 「ボタンを押してフォームページに飛ぶ」という1クリックの手間さえも、離脱の原因になります。FVを開いた瞬間に「会社名とメアドを入れるだけで終わる」と視覚的にわからせることで、多忙なビジネスマンの心理的ハードルを下げ、CVRを劇的に改善できます。
【保存版】商材タイプ別・メインビジュアルの「勝ちパターン」
「人物の写真がいいの？」「商品の写真がいいの？」という悩みに対し、商材タイプ別の正解リストを提示します。
コンプレックス・悩み解決系（ダイエット、薄毛、借金）
- 勝ちビジュアル：「解決後の笑顔」または「ビフォーアフター」
- 狙い：悩みが解決した「理想の未来」を想像させ、感情を動かします。
BtoB・無形商材（SaaS、コンサル）
- 勝ちビジュアル：「サービスの管理画面」または「導入実績ロゴ」
- 狙い：実体がない商材だからこそ、「具体的に何ができるか（画面）」や「誰が使っているか（ロゴ）」を見せて、信頼性を担保します。
物販・EC系（コスメ、ガジェット）
- 勝ちビジュアル：「商品のシズル感」＋「テクスチャ」
- 狙い：水滴が滴るボトルや、高級感ある質感など、商品そのものの魅力を直感的に伝えます。
店舗・サービス系（ジム、サロン、整体）
- 勝ちビジュアル：「施術中・接客中の風景（スタッフ＋客）」
- 狙い：「どんな人が」「どんな場所で」やるかという安心感を与え、来店への不安を取り除きます。
やってはいけない！FVの「NGデザイン」
プロが見れば即修正する、よくある失敗例です。
意味のない「英語キャッチコピー」
“Welcome to our service” “Reliable Quality” など。おしゃれですが、日本人の脳には情報として入ってこないため、貴重なスペースの無駄遣いです。
スライダー（カルーセル）画像
画像が自動で切り替わる仕様です。ユーザーはスライドを待ってくれませんし、1枚目の印象しか残りません。特に即決ユーザーを狙うなら、最も強い「静止画1枚」で勝負するのが鉄則です。
スマホで「文字が画像化」されて読めない
PCのデザインをそのまま縮小してスマホに表示し、文字が米粒みたいになっているケースです。スマホファーストで文字サイズを再設計し、可読性を確保してください。
まとめ
FV改善は、単に「離脱を防ぐ」だけでなく、「その場でCVさせる」ための施策です。
- コンバージョンするユーザーの多くは、FVで意思決定している
- 比較検討層のために「実績」や「価格」もFVで見せる
- BtoBなら「フォーム一体型FV」が最強の選択肢になる
まずは自社のLPをスマホで開き、「3秒でメリット・実績・申し込み方法がわかるか？」をチェックしてみてください。
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