記事制作を外注する際に注意すべきポイント
記事制作の見積もりは、表面上の「記事単価」だけでは判断できません。
企画・構成・執筆・編集・修正対応など、制作フローのどこまでが料金に含まれているかを確認しないまま進めると、想定外の追加費用が発生するケースがあります。
とくに初めて外注する場合や、複数の制作会社を比較検討している段階では、見積書の内訳の理解が重要です。この記事では、実際の見積もり構成と、よくある失敗パターンを紹介します。
記事見積もりに関する記事はこちら

記事制作費の基本構成
記事制作費は、多くの場合「1本いくら」という形で提示されますが、その内訳を分解すると、いくつかの作業工程が含まれています。
代表的な費用構成の例は次の通りです。
| 項目 | 内容 | 相場の目安(1記事あたり) |
|---|---|---|
| 企画・構成費 | 目的整理、見出し設計、構成案作成 | 3,000〜8,000円 |
| 執筆費 | 原稿作成、リサーチを含む | 10,000〜25,000円 |
| 編集費 | 原稿チェック、修正指示 | 3,000〜7,000円 |
| ディレクション費 | 進行管理・品質チェック | 5,000〜10,000円 |
| CMS入稿・画像作成 | WordPress投稿、図版・バナー作成 | 2,000〜5,000円 |
これらのうち、どこまでが「見積もり金額に含まれるか」を明確にしないと、
見積書上はシンプルに見えても、後から費用が追加される原因になります。
見積もり表で起きやすい失敗パターン
構成・編集費が別計上されていた
安価な見積もりの中には、執筆費のみを含み、構成や編集を別料金として扱うケースがあります。
納品された原稿が期待と違っても、構成の段階で合意が取れていないため、修正に時間がかかることがあります。
「構成を誰が作るか」「編集は含まれるか」を、見積書で明確にしておくことが重要です。
修正対応回数が明記されておらず追加費用になる
修正対応の上限回数を明記していない場合、想定より多くの修正指示が入ると追加費用を請求されることがあります。
記事制作では、クライアント側の要望変更も起こりやすいため、見積もり段階で「2回まで対応」「大幅な方針変更は別途」といったルールを設けると安全です。
入稿代行・画像作成が見積もり外だった
WordPressへの入稿や図版作成を含まない見積もりも多く存在します。
制作フロー全体で誰がどの工程を担当するのか、業務範囲を事前に共有しておきましょう。
特にSEO記事ではアイキャッチ画像・構成図などの有無で印象が変わるため、後から発生する追加工数を見込む必要があります。
納品形態が指定されておらず再作業になる
納品形式(Wordファイル・Googleドキュメント・CMS入稿など)の認識がずれていると、再納品や再調整が発生します。
企業によっては社内レビュー用テンプレートやフォーマットがあるため、初回見積もり時点で「納品形態・文字数・ファイル形式」を指定しておくとスムーズです。
著作権や利用範囲が明確でなかった
見積もり金額に「著作権譲渡」が含まれていないケースもあります。
たとえば、制作会社が著作権を保有したままだと、他媒体や広告への二次利用ができない場合があります。
再利用予定がある場合は、必ず「二次利用を想定した契約条件」を見積もりに明記しましょう。
実際の見積もり例
以下は、一般的な記事制作1本あたりの見積もり例です。
| 項目 | 内容 | 金額(税抜) |
|---|---|---|
| 企画・構成費 | 構成案作成、タイトル設計 | 5,000円 |
| 執筆費 | 約2,000文字の記事制作 | 15,000円 |
| 編集費 | 原稿チェック、修正指示 | 5,000円 |
| ディレクション費 | 進行管理・品質確認 | 5,000円 |
| CMS入稿費 | WordPress投稿作業 | 3,000円 |
| 合計 | 33,000円 |
一見高く感じるかもしれませんが、これらの工程を分けて明示しておくことで、「どこまで対応してもらえるか」「どの作業に費用がかかるか」が明確になります。
逆に、これらを省略した見積書は、後からのトラブルにつながるリスクが高いです。
見積もりの安さだけで選ぶと、修正工数や再発注で逆にコストが高くつくケースが多いです。『なぜその金額なのか?』(安さの理由、高さの理由)を説明できる業者を選ぶことが、プロジェクト成功の近道です。
トラブルを防ぐチェックリスト
見積もり段階で、次のポイントを必ず確認しておきましょう。
- 構成・編集・修正対応が料金に含まれているか
- 修正回数や対応範囲に上限があるか
- CMS入稿や画像作成の有無が明示されているか
- 納品形式(Word・Googleドキュメントなど)が合意されているか
- 著作権や二次利用の取り決めが明確か
- 納期と検収のタイミングが定義されているか
- 請求・支払い条件が書面で共有されているか
まとめ
記事制作の見積もり表には、数字に見えない重要な条件が多く含まれています。
表面上の金額だけで判断せず、内訳と業務範囲を具体的に確認することで、費用トラブルを防ぐことができます。
発注前に上記のチェックリストを使いながら、見積書の透明性を高めることが、長期的な信頼関係づくりにもつながります。
弊社(STSデジタル)では、後からの追加費用が発生しないよう、初期ヒアリングで『構成・修正回数・入稿』の範囲を明確にした『コミコミ価格』での明朗なお見積もりを提示しています。まずはお気軽にご相談ください。



