株式会社STSデジタル

#12 最初の四半期を終えて、次の四半期に向けて

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早いもので、先月末で株式会社STSデジタルとしての最初の四半期(STSグループとしては第3四半期)を無事に終えた。

もちろんまだまだ上を目指さなければいけないし、目指せるだけの力はあると思っている。やれたはずなのにやれなかったことも、やりたかったけどやれなかったことも、それぞれに課題としてあるだろう。

とはいえ、まずはお疲れ様でした。
すでに伝えてはいるが、この場でも感謝したい。ありがとう!

さて、私たちがさらに上を目指すためには、まず今期の顧客満足度の向上こそ必須の課題だと私は考えている。

というのも、ついこの前、良かれと思ってやったことがクライアントの不満を招いてしまうという事態に私自身も直面したのだ。

裏目に出たサービス

紹介でお付き合いをすることになったクライアントだったこともあり、私は通常の価格よりも値段を下げるサービスをした。

しかし売値を下げたことで、私たちの稼働や外注費に割けるお金も減らさざるを得なくなる。結果として納品する成果物のクオリティも一緒に下がり、クライアントには不満を感じさせてしまった。

もちろん、その後の継続的なお取引などに繋がるはずもない。

正直なところ、かなり落ち込んだ。
もちろん手を抜いたわけではないし、価格を下げたのは良かれと思って行ったサービスだったから、クライアントも喜んでくれるだろうと期待していた部分も大きかった。

しかし招いた結果は期待していたものとは正反対。価格を下げたことは裏目に出てしまった。

私は”クライアントが求めていたもの”を読み誤った。言ってしまえば、独りよがりのサービスを行って満足していたのだ。
同じようなことが二度と起きないように、振り返る必要がある。

複雑なものを”シンプル”に

私たちの仕事は、Webマーケティング全般のソリューションを提供することだ。

だからこそ、まずはクライアントの要望や困難に対する的確な理解は欠かせない。
要望を満たし、帳面している困難を解決することが私たちのサービスのクオリティだからだ。

ここでいうクオリティとは、納品物の質だけではなく、価格やコミュニケーションのスムーズさなどサービス全体でのクオリティを指している。
たとえば要件把握が的確で、修正や確認の手間が少なく、価格以上の価値を感じられる仕上がりの納品物が上がってくれば、それは当然かなり高い確率で満足へつながるだろう。

だが、これは非常に複雑だ。

言うなれば常にオーダーメイドのスーツを仕立て続けているようなものなのだ。
どうしたって時間がかかるし、採寸やフィッティングなど作る側も買う側も手間がかかる。

丁寧な仕事はもちろん重要だが、AIの登場により今日の常識が明日には通じなくなるWeb業界において、素早く的確であることも欠かすことができないはずだ。

だからこそ、クライアントの要望を汲むだけでは足りない。
私たちは自身のスペックをクライアントへ理解してもらう努力も怠ってはならない。

クライアントの期待値をコントロールすると言い換えていい。

たとえば、PCは明確にスペックが決まっているから、初期不良のようなアクシデントを除けば、大抵の場合、期待を裏切られるようなことはない。
これは提示されるPCのスペックに、私たちの期待値がコントロールされているということでもあると私は思う。

複雑なものをよりシンプルに遂行する。
そんな発想の転換が重要なのかもしれない。

PCは製品であり、私たちが提供するのはサービスだから、性質は異なっている。
しかし”期待”に関する双方向の理解が噛み合ったとき、私たちはクライアントから納得や満足を引き出すことができる―—ひいては前々から何度も述べてきた「ファンをつくる」ことができるのではないだろうか。

もちろん、この考え方にはリスクヘッジの観点が含まれる。
自分たちのスペックをクライアントに理解してもらい期待値をコントロールすることは、大失敗を生まない代わりに、クライアントを感動させるような大満足を生みづらいだろう。

しかし、オーダーメイドに引けを取らない最高のレディメイドを生み出すことも私たちならできるはずだ。

以前、電動自転車を購入し、その便利さに感動を覚えたときのことを思い出す。
あのときの感動はきっと、これまで経験したことのない未知の体験に驚きを覚えたから生まれたものだった。

常に自分自身をアップデートし、新しい価値を提案し続ける。

これもまた、顧客満足度を向上させるための1つの指針になりうるのではないかと考えている。

   ◇

もちろん今日書いたことは、すぐに答えが出るものではないのだろう。

しかし困難な「伝えること」に向き合い続けていくのと同様に、考え続けていかなければいけない課題だ。

みんなで一丸となり、あるいはそれぞれが個別に、顧客満足について考え続けながら、次の四半期を全力で走り抜けていきたい。

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